売出価格と、取引価格は別のものです
売出価格は、売る人が「この値段で売りたい」と出している金額です。 値下げされることも、そのまま売れないこともあります。
取引価格(成約価格)は、実際にその値段で動いた金額です。 国土交通省が、登記の情報をもとに当事者へアンケートを行い、 個人が分からない形にして公表しています。
まち不動産の「相場」は、取引価格から作っています。 掲載されている物件の価格(売出価格)を平均したものではありません。 物件ページで「この地域の㎡単価の中央値」と比べているのも、取引価格の側です。
相場の計算の手順
1. ㎡単価に直す
取引の総額ではなく、1㎡あたりの単価にそろえます。 総額のままで外れ値を見ると、広い物件がまとめて「高すぎる」として落ちてしまいます。
2. 外れ値を落とす(四分位範囲の1.5倍)
㎡単価を小さい順に並べ、下から4分の1の値(第1四分位)と、上から4分の1の値(第3四分位)を 取ります。その差を四分位範囲(IQR)と呼びます。
第1四分位 −(IQR × 1.5)より小さいもの、第3四分位 +(IQR × 1.5)より大きいものを、 集計から外します。落とした件数は、必ず画面に出します(黙って減らしません)。
★件数が6件未満のときは、外れ値を落としません。少ない事例から外れ値を落とすと、 残りが2〜3件になり、たまたまの数字が「相場」になってしまいます。
3. 中央値を主役にする
残った㎡単価の中央値(真ん中の値)を出します。平均も並べて出しますが、主役は中央値です。 平均は、1件の高額な取引で大きく動きます。
4. 件数が少ないときは「目安」と出す
集計に使った事例が8件未満のときは、「事例が少ないため、目安としてご覧ください」と 画面に出します。数字は出しますが、断定しません。
5. 対象の期間
直近5年分の取引を見ています。年ごとの推移、築年数帯、面積帯も、別に集計しています。
相場は、国土交通省が公開している不動産の取引価格情報をもとに、外れ値を除いて中央値で集計したものです。実際の売買価格は、建物の状態・室内の様子・売り出す時期によって変わります。
AI参考査定の計算
事例を集める範囲を、狭いほうから広げる
同じ町名 → 同じ市区町村 → 同じ都道府県 の順に広げ、事例が5件そろったところで 止めます。どこまで広げたかを、必ず結果に出します。黙っていると、「隣町の相場」を「この家の相場」としてお見せすることになります。
掛ける補正と、その理由
| 補正 | 考え方 | 動く幅 |
|---|---|---|
| 築年数 | 残存率 0.35 + 0.65 × e(−築年数 ÷ 22)。 はじめの数年で大きく落ち、20年を過ぎるとゆるやかになります。 | 0.6〜1.6 |
| 駅からの距離 | 徒歩10分を1.0とした対数の曲線。徒歩1分=80mで換算しています。 | 0.75〜1.35 |
| 面積 | 弾力性 −0.12(面積が2倍になると、㎡単価が約8%下がる)。 | 0.85〜1.2 |
| 取引の時期 | その地域の推移から出した年あたりの変化率(±15%で挟む)。 | 0.7〜1.5 |
| 建物の状態 | ご申告にもとづきます。±5%しか動かしません。大きく動かすと、「きれいです」と書くだけで金額が跳ねてしまいます。 | 0.95〜1.05 |
幅(レンジ)で出す理由
まち不動産は、査定の結果を1点の金額で持っていません。データベースにも 「下限」と「上限」しか列がありません。1点の数字を持てる形にすると、 いつか必ず画面に出て、それが「この家の値段」として扱われてしまいます。
幅は、事例が30件以上で±8%、15件以上で±11%、8件以上で±14%、 それ未満は±20%。市区町村まで広げたら+2%、都道府県まで広げたら+5%を足します。
この金額は、国土交通省が公開している取引価格情報などをもとにした参考の目安です。不動産鑑定士による鑑定評価や、不動産会社による正式な査定ではありません。実際の売買価格は、建物の状態・室内の様子・売り出す時期・買主の事情によって変わります。
AI参考査定と、不動産鑑定評価の違い
| AI参考査定(まち不動産) | 不動産鑑定評価 | |
|---|---|---|
| 誰が行うか | コンピューターの計算 | 不動産鑑定士(国家資格) |
| 現地を見るか | 見ません | 見ます |
| 使えるところ | おおよその見当をつける | 裁判・税務・会計・担保の評価など、公に使う |
| 結果の形 | 幅(レンジ) | 鑑定評価額(評価書) |
不動産会社の査定(価格査定)も、AI参考査定とは別のものです。 不動産会社は、実際に現地を見て、直近の反響や近隣の売り出し状況をふまえて 「この価格なら売れる見込み」を出します。売却をお考えのときは、 AI参考査定で見当をつけたうえで、不動産会社にご相談ください。
データの出どころ
| 取引価格・成約価格 | 国土交通省「不動産情報ライブラリ」 実際に取引された価格です。個別の物件がどれかは分からない形で公表されています。 |
|---|---|
| 地価公示・都道府県地価調査 | 国土交通省・各都道府県 国と都道府県が毎年公表する、土地の評価の基準です。取引価格とは別のものなので、 まち不動産では別の表・別の枠で出しています。 |
| 災害の情報 | 国・自治体が公表しているハザード情報 出どころと取得日がそろっているものだけを載せています。 まち不動産が独自に「安全」「危険」と判定することはありません。 |
出典:国土交通省 不動産情報ライブラリ(国土交通省)。掲載しているのは取得時点のデータで、最新の内容は出典元でご確認ください。